水根貨物線再訪4

↑画像クリックで巨大地図

第三境トンネル内。

このトンネルは400mほどありそうで水根線では長い方のトンネルだ。
この、何本かの長いトンネル内の側壁には決まって←の様な素掘りのままの地山肌が露出している。
見て解るとおり、コンクリート巻き部分を細い柱状にして(細いといっても1mほどだが)岩盤を露出させている。
なぜだろう・・・。
ここで師匠と問答してみた。
二人の結論はこうだ。
地山から出る水逃がしであろうと。
長いトンネルほど地山の圧力は相当なものになる。それに山に沁みこんだ雨水の圧力も加わる。その水を押さえ込もうとしても限度がある。ならば、自由に染み出てお出で〜♪の策なのだ。
トンネル入口・出口付近には無く、中央に幾つか施工したのも頷ける理屈であろう。
鉄道標

これはなんだろう。
木製であることは解るのだが、この場所は地山からの水流出が多いらしく滴っていた。
写真の青銅色に光っている部分は全て滴り水だ。
標も解らないのだが、もっと解らないのが標の周りのツルツルテカテカの黒い石達だ。
ここだけ川原か??
うむ。
今書いてて思ったのだが、ここって当時から出水が多かったのではないか。
それゆえ盛石(?)をして水の浸食から守ってるのではないか。
それほど大事な標識なのか。
 1/2標識。

これ、乙号距離標ってモノらしい。
要は500m毎に設置する距離標。

これに対して、甲号距離標ってのがあって、こちらは1000m、つまり1キロ毎に設置する。通称キロポスト。


しかし、1/2の字より下の部分にキロ表示があるはずなのだが腐っていて見て取れなかった。
散弾銃の薬莢が落ちていた。

猟師が鹿でも追って入ってきたのだろう。
いつの時代の物か判らないがこれも現実である。
しかし、トンネル内で発砲したとしたら・・・
鼓膜、無事だったんだろうか。
突然話しが変わる。
←この写真、ノンストロボ撮影である。
ISO1600だが、絞り5.6で1/100秒でシャッターが切れている。真っ暗闇のトンネル内でだ。
なぜか。
それは、今回から導入したLEDライト、
SF−503Xのおかげである。
単二電池3本なので少々重いのが難点であるが、5WのLEDの明るさはかなりのモノ。
第三境トンネル東側坑口。

途切れたレール。


もし、今ココを機関車が走れば脱線必至だな。
いや、主レールはまだ生きている。
だが、脱線防止用の内側のが死んでいた。


ここで昼の大休止とした。




私もおにぎりを頬張り、休んでいる仲間に「ちょっとその辺撮ってくる」と伝え、辺りをフラフラと。


この橋梁は第三境トンネルと第二境トンネルの間にある。





















この橋、よく見ると真ん中はガーター橋になっているようだ。
こちら側、山側からでは見えづらい。




















都合よく、反対側へも登山道が続いていたので回って見た。つまり谷側。























こちら側からでも見えづらいが、幾らかマシだ。
立派なガーター橋だ。


























時期と撮影場所を選べば相当に綺麗な風景となる事間違いないな、ここは。


さて、あんまり遠くへ行くと心配かけるので、仲間の元へ戻ろう。
さあ!ここも廃ですよー!!

黄色いランドセルを背負ってる様に見えるのは親モグラ。

この橋もそれなりに高く7〜8mほど。

あ、そうか。
モーちゃん泣かせの巨大ガーター橋が第四境橋梁なのだから、ここは第三境橋梁なのだな。
ふむふむ、、、巨大地図を書き直さねば。
振り返って撮影。


ここはかなりの進度で廃になりつつある。
前回埋もれていて撮らなかった銘板をほじくって撮った。

   第二境
施工 鐵道工業
  昭和27年
おそらく、第二境橋梁。

ここいら一帯は巨大地図を見てもらえれば解る通り、北側に奥まった地形ゆえ、一日に陽が当たる、要は日照時間が少ないのだろう。ゆえに、下を流れる沢の水蒸気やなんかのジメジメした状態が長く繰り返されたため腐敗度合いが速いのだ。
よって、危険度合いも増すためレール撤去されているのだろう。


よって、前回同様渡れない事に変わり無い我々のとった行動は・・・

これしか無いわな。






































橋脚部。

一切腐食していないように思える。

この位置から見ることが出来るのは現地へ行った者の特権だわ♪
親子モグラの様子を見守る・・・





            木霊?
今回のお気に入りの一枚。(^^)
トンネル横に路があった。

おそらく元々あったものではなく、トンネル工事の際の作業道もしくは杉の管理道だろう。




写真にカーソルを合わせると路を表示する。
第五、第四小留浦(ことずら)トンネルの間にあるコンクリート橋。


この谷もかなり危険な状態のようだ。
常時崩壊しているようで、写真右側に根こそぎ倒れた杉が見える。
下には多摩川を渡る青梅街道の橋が見える。
さて、次行こうか。



















まだ続きます。

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