日窒広河原沢軌道跡



初回は下見だったからよし。

だが、前回は“本気”の探索だったはずなのだがまさかの大失態(ブログへ飛ぶ)。

前回のサトちゃんの行動時間から推測して、万全を期して前日から現地近くの道の駅大滝温泉にて車中泊。
こうでもしないと最奥部へは辿りつけないと踏んだのだ。

今回はサトちゃんに加えサトちゃんの釣友でもあるモリリさんも同行し、三人での廃探となる。
まだ見ぬモノを探すならば人の目は多ければ多い程良い。
脳ミソも多い程色々な思考、想像、結論が出せる。

午前5時過ぎ大滝道の駅出発。
6時、広河原沢入渓地点到着。
腹ごしらえをし、身支度を整え
いざ出発!

わくわく

ドキドキ
見えてる堰堤は前回私が間違えちゃった沢のもの。

堰堤を撮ったんじゃなくてここに軌道機関車の心臓、フォードのエンジンがあるはずだった。
だが、流されたのか、土石に埋まったのか・・・アチコチ探したが見つけられなかった。
名残と思われる細いワイヤーがあった。
細いと言っても10mmぐらいはある。
名も知らぬ沢の左岸の作業道(ましかすると軌道跡だと思うんだけど)をキッチリ辿るよ今回は。
作業小屋を右下に見つつ進む。
早速現れた落ちたレール。
この先にある木橋の修繕用に置いてあるらしい丸太。

モリリさん、なにやってんの??
ガッタンってなったらどーすんのさ?

この方、かなりのやんちゃ男だと知った。
(ちなみに3人同い年(笑))
道筋が見えるだろうか。
この三人はこういう場面に慣れている。
慣れているとはいえ、この高さだ。
流れとの高低差は15mほどある。
慎重に歩を進めた。
苔生した桟橋を慎重に渡るモリリさん

どうやら静かに乗れば落ちそうにない。
次にサトちゃん。
サトちゃんは凄く慎重派だ。
これは見習うべきことだ。
渡り切って振り返って。
今もニッチツで働く方々が道普請をしているらしいが今後はどうなるのだろう。
  うおっ!


  やった!吊り橋だ!

これもものすごく見たかった!
こんなに近かったのか・・・
前回はな〜んも見てないもんな・・・

 オレ。(T_T)
この吊り橋は軌道が渡っていたわけではない。
作業道用の吊り橋。
トラロープ(黒と黄色でよったロープをこう呼ぶ)で補修してあるのでそれほど古いモノでも無さそうなのだが、現在は渡る気になれないほど朽ちている。
が、この“トラロープ”、かなりの年月を重ねても使用に耐える事実を後で知る。
なんか画になるなぁ。
写真が下手だけど(^_^;)
吊り橋を後にし、左岸に移って歩を進める。
   ん?

上流に向かって右側の山を見た。
ここだけ尾根に向かうライン上に樹木が無い。
この状況が想像させたモノが最初の地図にある「第2索道」想像地だ。

ここは登って確かめるのがイチバンなのだが今回は無理だ。
時間的にも体力的にも軌道最終地点を確認するためにここを後にした。
ここへきてもキチンと桟橋が架けられている。
ただ、ここも乗って歩くには無理がありそうだ。
落ち葉に埋もれた山側と桟橋の間を踏みぬかない様気をつけて通過した。
左の沢、眼下に平場が見えた。
もしかすると土場だったかもしれない。
これは下りて確認するしかない。
やはり何がしかの場所だったようだ。
錆びた筒状のモノ。
他には索道中継地だったのではないかと想像させる直径2cm以上のワイヤーがうねって埋もれている。
滑車が取り付けてあったであろうモノもある。
三人一致の想像話だが、
おそらくここは上流部からの索道中継地点に間違いない。
先ほどの桟橋を下から見上げる。
今度は右岸に太いワイヤーを発見。
これを辿ると・・・
なんだ?この桟橋状のモノは。
今立つ場所は右岸側。
その右岸から左岸へと渡る橋があったのか???
それとも右岸に架かっていた桟橋が90°ずれて朽ちたモノなのか。
小休止していた時に右岸の頭上を見た。
モリリさんも発見したらしく山肌を登って行った。
それを追うように登って行ったらこれだ。

なんだここは。
切通のように山を崩している。
写真では伝え辛いが、剥き出しになった岩山肌の高さは3m以上ある。
どう見ても人工的に崩した様だ。

だとすると・・・
「ワイヤーあったぞ」とモリリさん。

やはりあった。

ここは索道を通す上で邪魔になる尾根の出っ張りだったのだ。
色々な発見と、三人の発想、想像、意見とワイワイガヤガヤやりながら辿りついた沢の二股分岐に架かる木橋。
いや、梯子か?(^_^;)
渡れそうだったが壊したくないのでやめた。
道はこの梯子橋の先に続いている。
二股の尾根を目指しジグザクジグザク細かく九十九を折って登って行った。

・・・ここ、全く撮ってなかった。
このへん、記録を残すって点ではまだまだ甘いな、オレ。m(__)m
ヒーハー言いながら登った先に・・・
見えた!!
ズームイン!

初回は下見だったからまだいい。

しかし前回は自分の思い込みによって出遭えなかった軌道跡。
その軌道の下部出発地点がもうレンズの先に見えてきた。
60年以上前に積まれた石垣も確認できる。
わくわく、ドキドキ。

60年前当時そのままのモノに出遭えるってのはそう無いと思う。
オレの親父の実家でさえ建て替えてしまって面影もない。

さあ。
ここからが本番だ。


2へ

inserted by FC2 system