日窒広河原沢軌道跡#3



一条残っている。

山側の線路は埋もれてしまっていて見えない。
谷川の線路が辛うじて左下に見えている。
しかし、石垣は未だ堅牢に残っている。
このように。
だが、その先はこのありさま。
が!
このありさまが不思議な・・・いや、
自然の強さを見せつけてくれた。
 動かない。
 木に喰われてる!!!
完全に"一体化”している!!!
 すげー・・・

自然て・・・なんて偉大なんだろう。
人が精製した鉄でも元は自然界から恵まれたもの。
それを覚えているかのように包み込んでいる。
5年後、10年後、20年後にもし訪れる事が出来るのならば見てみたい。

・・・20年後か。
齢65、不可能ではないな。
石垣から鉄を喰った木を振り返って。

あれ?
サトちゃんどこだ??

ま、いいや。
石垣ズーム。
 あ

 足元にもレール。
 この辺りに来るとそこかしこに軌道が残っている。
この一筋の根っこの様なのも鉄路。
ほじくってみるとほれ。
 おーー!!

レールがあちこちに落ちてる!
谷底へ向かってつながったまま落ちてるレール。
流れのそばにも落ちてなお残るレールが見える。
60年という年月は・・・
・・・レールも木と同化する。
この光景は不思議な感覚を覚えた。
谷底へグネグネと続くレール。
追って下ってみる。
振り返るとモリリさんとサトちゃんがなにやら嬉しそうだ。
振り返って見上げて撮影。

この枝沢をどういう橋で渡っていたのか。
木橋であることは間違いないだろうが、規模が知りたかった。
レールの残存程度から推測して、かなりの規模の橋があったように思う。
谷底に着いた。
上から見えたレールがこれだ。
もう一本あった。
このレールは三分の一ほど木に喰われていた。
さて進もう。


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